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yuki in Pennsylvania

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2007年 12月 24日

Go for it

10月くらいからかな。
ひょんなことでアメリカ人の中国語チューターをすることになって。
毎週2回私がバイトしているAsian Studies Centertっていうオフィスで、彼の宿題をみたり、発音練習を一緒にしたりしてます。
彼はまったくの初心者なので、とりあえず発音を正すのが難しい。
中国語を勉強したことがある人はわかると思うんだけど、慣れないうちは発音練習はあごが痛くなるっていうか、本当に苦痛でならないよね。
大学のときにあけみが許山先生の授業で一生懸命発音してたのをなんか思い出しちゃうよ(笑)

その彼が”Princeton in Beijing Summer 2008"とかいうプリンストン大学主催の北京語学研修プログラムに応募することになって、その願書を用意するお手伝いを頼まれたんです。
多分1時間くらいで終わると言われたから、木曜の午後4時に待ち合わせして。
短い中国語の文書をちょっと直すくらいかなって思ってたら、私の前に差し出されたのはシングルスペース、Times New Roman 12ptで書かれた2枚の英文。

「これを中国語に訳して、それから中国語でテープにふき込まなきゃいけないんだ。できれば明日に出したいから今日中に終わらせたいんだけど。」

それを聞いた瞬間に、その日のうちには家に帰れないことを覚悟しました。
2ページの英文、私日本語に訳すのだって多分1時間くらいかかるよ。
それをもう何年も中国語の文章を書いていない私が中国語訳するなんて、それだけで一日終わりそうだよ(笑)
そんでその後に中国語で録音でしょ。しかも発音の良さが問われるから、きれいな発音で録音しなきゃいけならしくて。
まだ中国語を習い始めて3ヶ月くらいしかたってない彼が、きれいな発音で5分くらいの中国語を話せるようになるまで・・・、例えば同じ文章を毎日練習したとして、ざっと3日でしょうか。いや1週間くらいかかるかも。
このすべてのプロセスを、彼はどうして1時間で終わらせれると思ったんだろうか。
んー。

でもそんなことも言ってられないから、とりあえず始めました。
経験ある人はわかると思うけど、翻訳って直訳すればいいもんではなく、英語の文章を理解してからその意味を大きく変えずにいかに中国語の言い回しで上手に表現できるかが大事。
少ない中国語のボキャブラリーを必死に引っ張り出しながら訳してたんだけけど、案の定すごく時間がかかっちゃって。
それを見てた彼が、自分のやろうとしてたことがいかに時間のかかることかということに気づいたらしく、「このパラグラフはあんまり大事じゃないから消していいよ。」と、結局半分くらい削除してました(笑)

その後二人とも用事があったので3時間くらいブレイクをはさんで、夜9時半から再スタート。
どうやったら短時間できれいな発音を録音できるか考えた末、私のデジタルテープレコーダーを使って、一文ごと区切って録音し、後でパソコンを使ってつなぎ合わせることに。
それでもおんなじ文章を発音がきれいになるまで何回も何回も繰り返し練習するから、結構難しくって。
約3分の文章をすべて録音したときにはもう1 a.m.でした。
その後に編集する気力なんて二人とも残ってなかったから、二日後に集まって編集をしました。
最終的に完成したものを聞くと、文と文の間に「ブツッ」っていう音がして、編集してるなってのが簡単にわかっちゃうんだけど(笑)
まー、しょうがないか~なんていいながら、よしとしました。

正直、彼の計画性のなさに少しびっくりしたけど、でもね、よくこんなのに挑戦できるなっておもったの。
例えば、私がフランス語を習い始めてまだ3ヶ月の初心者だとして、夏休みにフランスにいけるプログラムがあるとするでしょ。
すごく興味は持つと思うけど、フランス語で自分の志願理由を5分以内で録音しなきゃいけないってなると、多分すごく応募を躊躇すると思う。
しかもPrincetonっていうすごい一流大学のプログラムでしょ、きっと自分よりすごい志願者がいっぱいいて、応募しても受からないやって考えて、おじけづくと思う。
だからね、その点彼をちょっと見習わなきゃって思ったよ。
なんでもGo for it!の精神でチャレンジしなくっちゃね。

Go for it_b0069401_4284284.jpg
写真:2007年夏、Princeton Universityの正門にて。
Princeton in Beijing 2008 Summer、受かると良いね。

by yukiia2067 | 2007-12-24 04:42


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